最初のページ 戻る 次へ 最後のページ 目次 図
3-1 異文化コミュニケーションにおける問題点
ノート:
異文化コミュニケーションにおける問題点は、大きく2つに分けられる。第一が、コンテキストとして含まれる文化的環境である。第二が、情報収集、評価や行動におけるギャップである。
(1) ビジネス活動に影響を与える文化的環境の理解
異文化コミュニケーションと一般のコミュニケーションにおける大きな相違は、一般のコミュニケーションでは、コンテキストの理解ということを意識しないが、異文化コミュニケーションでは、文化的環境としての習慣、常識や発想の相違、価値観の相違が大きすぎて大いに戸惑い、ショックを体験することである。ビジネスを行ううえで体験する文化的環境とは、言語、法律、宗教、政治体制、社会機構、教育レベル、科学技術および物質文化などである。
(2) 情報収集、ビジネス行動で起こる問題
国内で活躍した人物が海外で行きづまり、能力の限界を感じたり、失敗するのは、異文化間の比較対応情報の不足、異文化対応能力の不備によるものが大半を占める。ここで発生する問題は、ビジネス行動や生活の中で、周囲の環境や相手から情報を収集する際に起こる問題(情報ギャップ)と、環境や相手に対して働きかけようとする行動の面で発生する問題(行動ギャップ)とがある。