最初のページ 戻る 次へ 最後のページ 目次

2-3 コミュニケーションを阻害する要因と対策(2/2)


ノート:


(2) コミュニケーションと文化
人間は生活するうえで言葉を使い、相互の意思を伝達する。したがって、言葉は生活習慣に根ざした文化に深く関わりをもつ。人々が文化を感じるのは、異なった文化の人々と接触したときに初めて意識されるものといえる。また、プロジェクトチームは、プロジェクトが存在する業界や、それを構成する人々の文化の中で成立している。プロジェクトを遂行する人々は、接触する人々の
異なる文化を理解すると同時に、自国、自己の集団のもつ文化に関しても深く理解することが、グローバル社会でプロジェクトを遂行するための重要課題の1つといえる。
コミュニケーションは、人間と人間とが言語や非言語などの意思伝達手段を使って、情報、意思や気持ちなどを双方向で、確認しあいながら伝達するものであるが、情報の収集や解釈の仕方が人々のもつ文化によって大きく異なり、この文化的背景を抜きに正しくコミュニケーションを行うことはできない。「文化」というと「国の文化」もあり、地域による「文化」やそれぞれの会社のもつ「企業文化」や「組織文化」もある。また、世代による文化の違いや「個人の文化」もある。ここで文化を定義すると、「ある集団の無意識的行動パ
ターンに、理想、価値観、思考の体系をすべて合わせたもの」といえる。グローバル化した社会では、文化的背景の理解はコミュニケーションをより正しく行う意味において不可欠である。