改善すべき重要な問題点を明確にして、重点目標を決定するための手法。 パレート図を作成する際には、事前に問題点を原因別に分類し、データを集計をしておく必要がある。 問題点の度数が大きいものを左から順に並べていくので、対処すべき問題の優先度が一目でわかり、また、全体的な問題の中でのウェイトも把握しやすいのが特徴である。
パレート図は,職場の改善のための最も重要な問題点を的確に発見して,管理・改善活動の重点目標を決めるのに役立つ手法である.
パレート図は,「職場で問題となっている不良品や手直し,欠点,クレーム,事故等をその現象や原因別に分類してデータをとり,不良個数や手直し件数,損失金額等の多い順にならべて,その大きさを棒グラフであらわし,累積曲線で結んだ図」ともいう.
パレート図からは,次のようなことがわかる.
1)どの項目がもっとも問題かを見つけることができる.
2)問題の大きさの順位が一目で分かる.
3)ある項目が全体のどの程度を占めているかを知ることができる.
4)どの項目とどの項目を改善すれば,不具合をその程度解決できるかが分かる.
5)問題の大きさが目で理解できるために説得力がある.
これらの特徴から,パレート図は,次のような目的のために使われる.
1)取り上げるべき重大問題を決める.
2)改善前と改善後を比較し,改善効果を把握する.
3)報告または記録に用いる.