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情報とは社会に無数に存在し、情報を有効活用するのは受け手の興味と感性によって決まる。興味とは目的意識であり、目的意識は業務、社会、集団の文化などによっても異なる。一般的に業務上のニーズが優先するが、国民性によっても差があるようである。コミュニケーションによるギャップは、その伝達過程に介在する人の立場によっても生じるため、常に何らかの方法で、現場における実態の把握に努めることが重要である。例えば、デジタルカメラの画像などを通して、製品の完成度を把握する方法を講じる、など。
⒜ 情報ギャップ
情報ギャップには知覚ギャップ、解釈ギャップ、価値・判断ギャップがある。これらは個人的ニーズ、経験、習慣、文化的価値の差で異なる。
① 知覚ギャップ
知覚ギャップとは、人によって情報収集が選択的であることである。ある人にとって価値ある情報も、興味のない人は見過ごしてしまう。
② 解釈ギャップ
同じ情報を入手しても、人によって、その意味づけ、理由づけが曖昧であったり、誤った解釈をする。時には、否定的解釈をするなどの問題が解釈ギャップによって生じる。
③ 価値・判断ギャップ
情報の価値を決める際、個人的、文化的に類似性のあるものにはポジティブな評価を下し、類似性のないものにはネガティブな評価を下す傾向など、これが価値・判断ギャップである。
⒝ 行動ギャップ
情報を得てからの行動は、情報ギャップがあるために期待しない結果が出ることがある。プロジェクトの交渉でも譲歩、中断、決裂などの結果は、1つには情報ギャップに起因する場合と文化的習慣などによる場合とがある。