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3-3 異文化間でのビジネス・組織行動能力(2/7)


ノート:

(2) 高低コンテキスト文化の具体的相違点
高コンテキスト文化とは、固い人間関係で結ばれている社会において、情報は広く共有され、単純なメッセージでも深い意味をもち得るような文化を意味する。こうした文化の中では、言外の意味や意図を推察し、理解するという非常に高度なコミュニケーションが行われている。このような文化の特徴は粘着性が高く、変化に対する抵抗力が強いことである。特定な行動規範が伝統的に確立され、コミュニケーション形式も明確に規定されている。これとは対照的に、個人主義が発達し、個人の疎外・離散が顕著な低コンテキスト文化では、メンバー間で共有される前提が限定されている。このため、コミュニケーションによって、個人は明確なメッセージを構築しなければならない。低コンテキスト文化では、コンテキストに頼らない言語コードを駆使することが期待され、プロジェクトマネジメントにおいても、国際標準で通用する知識体系や理論が早くから整備されている。高低コンテキスト文化に対する認識は、異文化間でコミュニケーションを図る際に大切である。相手を単に異文化として考えて短絡的に行動するのではなく、コンテキスト度の高低の相違を認識し、時間をかけてギャップを埋めていく努力が必要である。