Day 1 - 本日のサマリー: 「情報」の正体をつかみ、ペルソナ視点で仕分ける日
概要
- 日程: Day 1
- 本日のゴール: 開発テーマの情報を10件以上洗い出し、ペルソナを1人定義した上で、LATCH法とカードソーティングを使って整理分類済み情報定義書を完成できる
- 対応する到達目標: No.1, No.2
- 本日の成果物: チーム編成・開発テーマ、情報定義書、ペルソナシート、整理分類済み情報定義書
🧭 今日の航海図(なぜ・なにを・どこへ)
🗣️ 要約
情報アーキテクチャは「情報を分かりやすく伝え、探しやすくする」表現技術であり、実装の前提として情報とペルソナを固める必要がある 開発テーマ・情報の洗い出し・ペルソナ視点での整理分類は、情報を価値ある形に育てる一連の流れである 整理分類済み情報定義書は、翌日に作る情報モデルの元データとなる
今日、皆さんはまだ何も実装しません。その代わり、「情報とは何か」「誰のための情報か」という、この研修全体の土台を作ります。ここが曖昧なままDay2(情報モデル)に進むと、後で作る画面や機能が「誰のためのものか分からない」ものになってしまいます。今日1日が終わる頃には、チームの開発テーマが決まり、そこに登場する情報が洗い出され、ペルソナという「共通の物差し」を通して整理・分類された状態になっています。明日は、この「整理分類済み情報定義書」を、コンピュータで扱える「情報モデル」に変換していきます。
⏱ 今日の流れ
🗣️ 要約
情報は「データ+価値」で成り立ち、同じ言葉でも受け取り方が複数あり得る(多義性) 開発テーマの情報は10件以上の情報定義書として洗い出し、ペルソナを1人定義してから分類する 分類にはLATCH法とカードソーティングを用い、整理分類済み情報定義書として完成させる
| 時間 | セッション | 形式 | このセッションで手に入るもの |
|---|---|---|---|
| 9:00-9:30 | オリエンテーション/情報アーキテクチャの位置づけ | 座学 | IAが生まれた背景とUXとの関係を説明できる状態 |
| 9:30-10:00 | (演習)チーム分けと開発テーマの決定 | 演習 | チーム編成と、4日間向き合う開発テーマ |
| 10:10-10:30 | 情報とは何か | 座学 | 「データ+価値=情報」という考え方 |
| 10:30-11:00 | (演習)点とは何でしょう?/情報とは何でしょう? | 演習 | 情報の「多義性」を体感した状態 |
| 11:00-11:50 | (演習)開発テーマの情報を洗い出す(情報定義書v1) | 演習 | 情報定義書(情報10件以上のリスト) |
| 13:00-13:30 | アーキテクチャとは/情報アーキテクチャの定義/情報が持つ特性 | 座学 | IAの定義と、価値・可視性・多義性という3つの見方 |
| 13:30-14:00 | (演習)ペルソナの定義 | 演習 | ペルソナシート(名前・属性・課題・ゴール) |
| 14:10-14:40 | 整理と分類の違い/事例に見るIAの有効性/情報分類の手法 | 座学 | LATCH法とカードソーティングという2つの手法 |
| 14:40-16:10 | (演習)情報定義書の整理・分類 | 演習 | 整理分類済み情報定義書 |
| 16:20-16:40 | 整理分類の課題と解決策/Day1まとめ | 座学 | 分類に迷ったときの解決策(ペルソナに立ち返る) |
午前は「情報とは何か」を頭とチームで確かめる時間、午後はペルソナを作ってから、その視点で情報を実際に手を動かして仕分ける時間です。最後の90分の演習が今日一番のヤマ場になります。
🎯 今日の成果物
🗣️ 要約
本日の成果物は、チーム編成・開発テーマ、情報定義書、ペルソナシート、整理分類済み情報定義書の4点 整理分類済み情報定義書は、情報定義書の各項目にLATCH法・カードソーティングで決めた分類カテゴリーが紐づいた一覧表 この整理分類済み情報定義書が、翌日の情報モデルの元データになる
夕方には、次の4つが手元に揃っているはずです。
- チーム編成と開発テーマ(家計簿システム、レシピ類推サービスなど、情報処理を伴う小さめのテーマ)
- 情報定義書(開発テーマに登場する情報を10件以上、表形式で洗い出したもの)
- ペルソナシート(名前・属性・課題・ゴールを持つ、象徴的な1人の利用者像)
- 整理分類済み情報定義書(情報定義書の各項目に、LATCH法とカードソーティングを経て決めた分類カテゴリーが紐づいた一覧表)
このうち「整理分類済み情報定義書」が、明日Day2で情報モデルに変換する元データになります。
⚠️ 今日のつまずきポイント
🗣️ 要約
情報定義書やカードに「検索する」「登録する」といった機能(動詞)を書いてしまいやすい。情報は名詞で表す 情報アーキテクチャは画面の見た目のデザインではなく、情報の構造の設計を指す この2点は初日にありがちなつまずきであり、特別な失敗ではない
今日、多くのチームがつまずくのは次の2点です。詰まっても、それはごく普通のことなので安心してください。
- 「情報」のつもりで「機能」を書いてしまう:情報定義書やカードに「検索する」「登録する」といった動詞(機能)を書いてしまいがちです。名詞(情報そのもの)になっているか、動詞で終わっていないかを都度チェックしましょう。機能を抽出するのはDay2以降です。
- IAを「見た目のデザイン」と混同してしまう:情報アーキテクチャは画面のおしゃれさではなく、情報の構造をどう設計するかの話です。迷ったら「これは画面の見た目の話か、情報の中身の話か」を自問してみてください。
🤖 今日のAIの使いどころ
🗣️ 要約
情報が出ないときはAIにブレストの種を出してもらい、自分たちのテーマに合わせて取捨選択する 分類で意見が割れたときは、チームで案を出し切ってからAIに壁打ちする 「まず自分たちで手を動かし、詰まったところだけAIに聞く」という順番を今日から意識する
- 情報がなかなか出ないときは、AIに「(開発テーマ)に関わる情報を10個挙げて」と聞き、そこから自分たちのテーマに合わせて取捨選択・アレンジしてみましょう
- 分類やグルーピングで意見が割れたら、まずチームで案を出し切ってから「このペルソナなら、どちらを選びそうか」とAIに壁打ち相手として意見を聞いてみましょう
まず自分たちの頭とチームの議論で手を動かし、詰まったところだけAIに質問する、という順番を今日から意識してみてください。