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6-6 品質管理
ノート:
品質管理とは
製品またはサービスが定められた、即ち、品質計画で決められた品質基準に適合しているか否かを検査し、不満足な結果が得られた場合は、その原因を調査し、取り除くための手段を講じることである。
検査には、製品やサービスが要求事項を満たしているか否かを検証するために実施される測定、試験などがある。これは、最終成果物に対してだけでなく、プロジェクトの各フェーズの中間成果物に対しても実施することが重要である。例えば、ソフトウエアの開発プロジェクトにおいてはプロジェクトの初期段階でのエラー(要求仕様の定義の間違いなど)を要求定義のフェーズで発見した場合の修正は、比較的コスト・スケジュールのインパクトが少なくてすむが、そのエラーがプロジェクト後期のコーディングのフーズで発見された場合、修正のためのインパクトは、何倍も大きくなる。これは、建設、エンジニアリングのプロジェクトでも同様である。基本設計時の間違いを基本設計の段階で発見できれば、基本設計図書の修正だけですむが、基本設計の間違いを詳細設計の段階で発見すると、基本設計図書はもちろん、間違った基本設計図書で作られている詳細設計図書も修正しなければならない。さらに、製作、建設フェーズで発見された場合は、製品の修正や再手配が必要になり、コスト・スケジュールに対するインパクトは、指数的に大きくなる。設計段階の検査方法には、デザインレビュー、シミュレーション、3Dモデルのレビューなどがある。