【ガイドブック記述】
作業が完了するために必要な時間を横軸においた確率分布を描いたとき、プロジェクトの各作業は不確実性が高いため、その確率分布は正規分布ではなく、右側に伸びた線形を描く。
従来のプロジェクトマネジメントでは、納期遅延を避けるために実際にはその作業が終わるか終わらないか50%の確率である中央値で見積もりは立てず、様々の不確実性を考慮した90%程度の確率で完了できるような期間を見積もってスケジュールをたててきた。しかし、その確率分布の特性からこの期間は50%の場合と比べて2~3倍以上にもなることもある(図表4-5-16)。この50%の完了時間と90%の完了時間の差がバッファーと呼ばれる予備時間となり、計画段階からプロジェクト期間を長期化させる原因と考えられる。