AI: Artificial Intelligence
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目次
- 目次
- はじめに
- AIとは?
- AIの歴史
- これまでのシステム開発とAIの一番の違い
- AIのデモサイト
- 産業界におけるAI活用の事例
- AIを支える技術
- AIの現状とこれから
- まとめ
はじめに
本資料では「AI」を産業界でどのように活用しているのかを述べる。
AIとは?
人間の知的能力をコンピュータ上で実現する、様々な技術・ソフトウェア・コンピューターシステム。応用例は自然言語処理(機械翻訳・かな漢字変換・構文解析等)、専門家の推論・判断を模倣するエキスパートシステム、画像データを解析して特定のパターンを検出・抽出したりする画像認識等がある。
(Wikipedia「人工知能」より引用)
AIの歴史
- 第1次AIブーム(探索・推論) 1956年-1960年代
- 1956年に「AI」という言葉が提唱された
- 1963年に「ニューラルネットワーク」が提唱された
- 1964年に対話型プログラム「ELIZA」が開発された(いわゆる人工無能)
- 簡単なルールを与えたら問題を解けたが、現実の問題は解けなかった
- 冬の時代到来
- 第2次AIブーム(知識表現) 1980年代-
- 大量のルールと大量の条件分岐による「エキスパートシステム」
- 日本政府「第五世代コンピュータ」プロジェクト
- 「人間は哺乳類である」といった「知識」を全て記述しようとしたが、膨大すぎて終わる見込みがなかった
- 冬の時代到来
- 第3次AIブーム(機械学習) 2006年-
- マシン性能の向上、大量のデータを集約したビッグデータの登場
- 2006年にトロント大学のジェフリー・ヒントン教授によって「ディープラーニング」が提唱された
- 2012年に画像認識コンテストで誤認識率15.3%で優勝。(前年度の優勝記録は25.7%)
- Googleが設計したニューラルネットワークがYouTube動画を学習した結果、猫を認識するようになった
(参考)
これまでのシステム開発とAIの一番の違い
(要点)
- これまでのシステム開発では人が設計をして「ロジック」を作成する
- AIでは人は学習に必要な「データ」を作成し、機械学習によって「ロジック」を自動生成させる
ニューラルネットワークの設計
- 非常に難しい
- 一説には良いニューラルネットを設計できた人は世界で「50人」と言われている
- ちなみに、なぜディープラーニングが良い結果を出すのか説明できる人は世界で「0人」
- よって、ニューラルネットワークの設計はまだアカデミックの領域であり、GoogleやAmazonなどの一部のジャイアント企業を除き、産業界ではあまり取り組んでいない
- 産業界の大半では「ニューラルネットワーク」または「AIサービス」を利用するというスタンス
AIのデモサイト
産業界におけるAI活用の事例
- 画像認識
- 音声認識
- スマートスピーカ
- Google Home, Amazon Echo, Clova
- 自動翻訳
- 回帰分析
- ある変数と変数がどのような相関関係にあるかを推定する
- 回帰分析により例えば「今年までのデータ」から「来年のデータ」を予想することができる
- AIロボット
- 画像認識+ドローン
AIの発展・普及によって、
なくなる仕事の例 |
なくならない仕事の例 |
料理人 |
シェフ |
タクシー運転手 |
旅行ガイド |
会計士 |
人事マネージャ |
監査人 |
経営者 |
レジ打ち |
セールスマネージャ |
データ入力 |
システムアナリスト |
電話営業員 |
マーケティング責任者 |
AIを支える技術
- ハードウェア
- GPU (Graphics Processing Unit)
- 多数のコアで行列演算を並列処理するため、ディープラーニング等ではCPUよりもGPUが高速
- nVIDIA
- FPGA (Field-Programmable Gate Arra)
- 製造後に購入者や設計者が構成を設定できる集積回路
- GPUよりも低速だが消費電力が低いため、大規模なデータセンタで採用されている
- ASIC (Application Specific Integrated Circuit)
- TPU (Tensor Processing Unit)
- Googleが開発した機械学習に特化した集積回路(ASIC)
- Cloud API
- Google
- Amazon
- Microsoft
- IBM
- Facebook
- docomo
- プログラムライブラリ
- ツール
AIの現状とこれから
(要点)
- 画像認識や音声認識などの特定の分野で、AIが人間を凌いだ
- AIは「目」や「耳」の機能を獲得したが、「脳」や「心」の機能は未だ獲得していない
- 産業界では、画像認識や音声認識など成果のあった分野を自社サービスで利用している
技術的特異点(ぎじゅつてきとくいてん、英語:Technological Singularity)、またはシンギュラリティ(Singularity)とは、未来学上の概念の一つ。端的に言えば、再帰的に改良され、指数関数的に高度化する人工知能により、技術が持つ問題解決能力が指数関数的に高度化することで、(頭脳が機械的に強化されていない)人類に代わって、人工知能やポストヒューマンが文明の進歩の主役に躍り出る時点の事である。
(Wikipedia「技術的特異点」より引用)
最近のAIブームはハードウェア性能が向上したことで、大量の計算、特にGPUを利用した大量の「行列演算」を高速に行うことが
できるようになったため起こっている。大量の行列演算をすることで、画像認識などは人間の認識能力を凌いだ。
しかし、これまでにも四則演算などは人間よりもコンピュータの方が遥かに高性能であり、第三次AIブームがそのまま
AIのブレークスルー(シンギュラリティ)に繋がるかどうかは、現時点で明確になっていない。
誤解を恐れず簡単に説明するなら、昨今のAIは人間を凌ぐ「目」や「耳」の機能を獲得したに過ぎず、まだ「脳」や「心」の機能は獲得していない。
まとめ
現時点(2018年時点)で確実なことは、これまで四則演算はコンピュータの方が人間よりも優れていたように、
画像認識や音声認識などの一部の分野では、コンピュータが人間を凌いでいるということである。
産業界においては、それらの特定分野の成果を活用し、より高度で効率的なシステムやサービスを提供することが使命になってきている。
現在(2018年時点)、産業界では「AIによる特定分野における成果」と「お客様の要件」をマッチングできる人材を如何に醸成するかが
課題になっている。
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