確認テスト実施
概要
- 日程: Day 22 / セッション 3
- 時間: [11:10-11:55]
- 形式: 演習
- ゴール: 研修全体の学習内容(チーム開発・情報設計・外部設計・内部設計・PM・プロトタイプ・プレゼン手法)に関する確認テストに45分以内で解答できる
- 学習形式: 確認テスト
導入(3分)
22日間の学習内容を確認するテストの時間です。
最初に大事なことを1つ。このテストは「合否を決める試験」ではなく「現在地を知る健康診断」です。診断の数値をごまかしても健康にはなれないのと同じで、ここで取り繕っても得をする人はいません。
だからルールはシンプルです。AIを使わず、自力で解答してください。 22日間ずっとAIと協働してきましたが、このテストだけは例外です。なぜでしょうか? AIに聞けば正解は出ます。でも知りたいのは正解ではなく、「あなたの頭に何が残っているか」だからです。
分からない問題があっても大丈夫。それは次のセッションで「伸びしろ」に変わります。
本編(2分)
1. テストの構成と受け方
- 問題数: 21問(選択式12問+記述式9問)
- 時間: 45分
- 範囲: 到達目標No.1〜No.8(チーム開発/ペルソナとCJM/情報定義と情報モデル/外部設計/内部設計と正規化/WBSとかんばん/プロトタイプと実装/プレゼン手法)
- 解答方法: 別紙またはテキストファイルに「問題番号と解答」を書く
- 採点: テスト後に本ファイル末尾の「解答と解説」で自己採点する。解答を先に見ないこと
時間配分の目安は、選択式に1問1分、記述式に1問3分、見直しに6分です。分からない問題は飛ばして、最後に戻りましょう。
ここがポイント
- 記述式は「自分の言葉で説明できるか」を測る問題。キーワードの丸暗記より、意味が合っているかが重要
- 空欄のまま出すより、覚えている範囲で書く。部分的に書けたことも現在地の情報になる
- 自己採点では「正解/不正解」だけでなく「自信がなかった問題」にも印をつける。次セッションの復習対象になる
コラム
「テスト」は実は強力な学習方法でもあります。心理学では「検索練習(retrieval practice)」と呼ばれ、思い出そうと頭をひねる行為そのものが記憶を強化することが多くの実験で確認されています。教科書を10回読むより、1回テストを受ける方が記憶に残る——つまりこの45分は「測定」と同時に、22日間の学びを脳に焼き付ける最後の学習でもあるのです。解けなくても、思い出そうと粘った時間は無駄になりません。
💬 AIに聞いてみよう
テスト中はAI禁止ですが、テストと自己採点が終わったら、次のセッションでAIをフル活用します。たとえば:
- 「第三正規化を別の例で説明して」
- 「ホールパート法とPREP法の違いは何?」
- 「この記述解答は正解と言える? 足りない観点を教えて」
実習・演習
課題
以下の確認テスト21問に45分以内で解答してください。AI・教材・メモの参照は不可です。
成果物
- 確認テストの解答(全21問)
- 自己採点結果(正解数と、不正解・自信なしの問題番号リスト)
ヒント
- 記述式で言葉に詰まったら、研修中の自分たちの成果物(ペルソナ、CRUD図など)を頭に思い浮かべると思い出しやすくなります
- 選択式は消去法も有効です。明らかに違う選択肢から消しましょう
確認テスト(全21問・45分)
【分野1】チーム開発(到達目標No.1)
問1(選択式) チーム開発が必要な理由として、本研修で挙げた4つに該当しないものを1つ選びなさい。
- A. 規模が大きな作業への対応
- B. 個人能力の相互補完によるチーム能力の拡大
- C. 相互学習による個人能力の拡大
- D. 責任の所在を曖昧にできること
問2(選択式) 役割分担で意識する「MECE」の意味として正しいものを1つ選びなさい。
- A. 重複なく・漏れなく
- B. 早く・安く
- C. 平等に・公平に
- D. 多めに・余裕をもって
問3(記述式) 本研修のルールでは、チームで合意した内容に変更が生じる場合、どう行動すると決められていたか。1文で説明しなさい。
【分野2】ペルソナとカスタマージャーニーマップ(到達目標No.2)
問4(選択式) ペルソナの説明として最も適切なものを1つ選びなさい。
- A. 「20代女性」のような大まかなターゲット層の区分
- B. 誰に価値を提供するのかを想定して描き出した、名前や生活パターンまで持つ象徴的な人物像
- C. 実際の顧客アンケートの平均値をまとめた統計データ
- D. 開発チームのメンバー紹介資料
問5(選択式) カスタマージャーニーマップ(CJM)のAs-Is版とTo-Be版の説明として正しいものを1つ選びなさい。
- A. As-Is版は理想の姿、To-Be版は現在の状況を描く
- B. As-Is版は現在の状況、To-Be版は顧客が満足するまでの経緯を描く
- C. As-Is版は開発者視点、To-Be版は経営者視点で描く
- D. 2枚の違いは紙のサイズだけである
問6(記述式) CJMでは、ペルソナの何を時系列で整理するか。整理する要素を3つ挙げなさい。
【分野3】情報定義と情報モデル(到達目標No.3)
問7(選択式) 情報の「整理」と「分類」の説明として正しいものを1つ選びなさい。
- A. 整理は情報をカテゴリ分けすること、分類は不要な情報を捨てること
- B. 整理は必要な情報を残し不要な情報を捨てること、分類は情報をカテゴリ分けすること
- C. どちらも同じ意味である
- D. 整理は手作業、分類はツールで行う作業を指す
問8(選択式) カードソーティングのうち、あらかじめ用意したカテゴリにカードを振り分ける方式はどちらか。
- A. オープン・カードソーティング
- B. クローズド・カードソーティング
問9(記述式) 「情報モデル」とは何か。「単位」という言葉を使って1文で説明し、具体例を1つ挙げなさい。
【分野4】外部設計(到達目標No.4)
問10(選択式) 外部設計の目的として最も適切なものを1つ選びなさい。
- A. プログラムの内部ロジックを詳細に決めること
- B. ユーザ・お客様とチームの共通認識をつくること
- C. サーバの台数を見積もること
- D. テストコードを自動生成すること
問11(選択式) 本研修の外部設計書に含まれないものを1つ選びなさい。
- A. 画面一覧
- B. 機能一覧
- C. 画面遷移図
- D. テーブル定義書
問12(記述式) CRUDの4つの操作をすべて英単語で挙げ、それぞれの意味を一言で書きなさい。また「情報モデルの状態遷移から機能と画面を導く」とはどういうことか、1〜2文で説明しなさい。
【分野5】内部設計と正規化(到達目標No.5)
問13(選択式) DBMSを使うメリットとして本研修で挙げたものを1つ選びなさい。
- A. プログラムを書かなくてもシステムが完成する
- B. データへのアクセスの標準化と、クエリによる高速化
- C. 画面デザインが自動的に美しくなる
- D. ネットワーク障害がなくなる
問14(選択式) CRUD図の説明として最も適切なものを1つ選びなさい。
- A. 画面のレイアウトを定義する図
- B. 機能とテーブルの対応を見える化し、「どの機能からも作られないテーブル」などの設計漏れを発見できる図
- C. データの流れを時系列で表す図
- D. チームの役割分担を表す図
問15(記述式) 正規化の第一正規化・第二正規化・第三正規化で、それぞれ何を行うかを簡潔に説明しなさい。
【分野6】WBSとかんばん(到達目標No.6)
問16(選択式) かんばんでタスクを管理する3つの状態の組み合わせとして正しいものを1つ選びなさい。
- A. Plan / Do / See
- B. Todo / Doing / Done
- C. Start / Stop / Continue
- D. Keep / Problem / Try
問17(記述式) WBS(Work Breakdown Structure)とは何かを1文で説明しなさい。また、タスクの終了条件として「資料を準備する」が不適切な理由と、適切な書き直し例を示しなさい。
【分野7】プロトタイプと実装(到達目標No.7)
問18(選択式) プロトタイプを作る目的として最も適切なものを1つ選びなさい。
- A. 完成品の代わりとして顧客に納品するため
- B. 早く・安く認識合わせと検証を行うため
- C. プログラミングの練習のため
- D. 発表会の時間を稼ぐため
問19(記述式) 実装中に、設計書と実際のコード(実装)にずれが生じていることに気づいた。本研修のルールに沿った正しい行動を、「チーム」「設計書」という言葉を使って説明しなさい。
【分野8】プレゼン手法(到達目標No.8)
問20(選択式) ホールパート法の説明として正しいものを1つ選びなさい。
- A. 結論を最後まで隠して聴衆の興味を引く構成
- B. 全体像を示し、部分を説明し、最後に再び全体をまとめる構成
- C. 質疑応答を先に行ってから発表する構成
- D. スライドを使わず口頭のみで発表する構成
問21(記述式) スライド作成テクニックの「高橋メソッド」と「もんたメソッド」について、それぞれどんな手法かを1文ずつで説明しなさい。
まとめ(自己採点後に読む)
今回のテストを一言でまとめると「22日間の現在地の見える化」です。
- 不正解・自信なしの問題番号をリストにしておきましょう
- それが次のセッション「不正解項目の復習と総評」の入力になります
- 全問正解でも油断は禁物。「説明できるか」は次のセッションでAI相手に試せます
🔄 振り返りチェック
以下の問いに答えられるか確認してみましょう:
- 自分が不正解・自信なしだった問題は、どの分野(No.1〜No.8)に集中していましたか?
- その分野は、研修の何日目に学んだ内容ですか?
答えに自信がない場合は、次のセッションで該当資料に戻り、AIに質問してみてください。
補足資料
- 参考リンク: 各分野の研修資料(Day 1〜Day 21 の各セッションファイル)
- 発展課題: 正解だった問題も、AIに「この用語を別の例で説明して」と頼み、自分の言葉で説明し直せるか試してみましょう
学習ガイド
このセクションは、受講者が理解を深めることをサポートする参考情報です。
想定される質問と回答例
| 質問 | ヒント |
|---|---|
| 記述式の自己採点基準が分からない | 解説のキーワードがおおむね含まれ、意味が合っていれば正解。一言一句の一致は不要 |
| 時間が足りない | 選択式を先に全部解き、記述式は書ける問題から着手する。1問に5分以上かけない |
| 緊張して思い出せない | 自分たちの成果物(チーム計画書、ER図、かんばん等)を作った場面を思い浮かべると記憶が引き出しやすい |
つまずきやすいポイント
| つまずきポイント | ヒント |
|---|---|
| つい AI に聞きたくなる | このテストだけは我慢。AIに聞いた正解は「AIの現在地」であって、あなたの現在地ではない |
| 解答と解説を先に見てしまう | 見てしまった問題は「ノーカウント」とし、次セッションでAIに類題を作ってもらって解き直す |
| 不正解にへこむ | 不正解は伸びしろの発見。次のセッションがそのためにある |
解答と解説
【注意】ここから先は、45分の解答が終わってから読むこと。
解答一覧(選択式)
| 問 | 解答 | 問 | 解答 | 問 | 解答 |
|---|---|---|---|---|---|
| 問1 | D | 問8 | B | 問14 | B |
| 問2 | A | 問10 | B | 問16 | B |
| 問4 | B | 問11 | D | 問18 | B |
| 問5 | B | 問13 | B | 問20 | B |
| 問7 | B |
解説
問1(解答: D)対応資料: Day 1
チーム開発が必要な理由は「規模が大きな作業への対応」「個人能力の相互補完によるチーム能力の拡大」「相互学習による個人能力の拡大」「相互補完による作業継続性の向上」の4つ。責任を曖昧にするためではなく、むしろ役割分担で責任を明確にする。
問2(解答: A)対応資料: Day 1
MECEは「Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive」、重複なく・漏れなく。役割分担で「誰の担当でもない仕事」や「2人がぶつかる仕事」をなくすための考え方。
問3(記述式・解答例)対応資料: Day 1
「合意した内容に変更が生じる場合には、事前に(チームに)報告して調整する」。
採点基準: 「事前に報告」「調整(相談)する」の2点が含まれていれば正解。勝手に変えない、という趣旨が書けていればよい。
問4(解答: B)対応資料: Day 3
ペルソナは「誰に価値を提供するのかを想定し、描き出した象徴的な人物像」。名前・年齢・仕事・生活パターン・価値観など具体的な属性を持つ。Aの「20代女性」のような区分はターゲット層であり、ペルソナではない。
問5(解答: B)対応資料: Day 3
As-Is版は「現在の状況」、To-Be版は「顧客が満足するまでの経緯」を描く。As-Isでペイン(課題)の発生箇所を特定し、To-Beで自分たちのシステムがどう解決するかを描いた。
問6(記述式・解答例)対応資料: Day 3
「行動」「思考」「感情」の3つ。
採点基準: 3つすべて挙げられて正解。2つなら半分正解として、該当資料を読み返す。
問7(解答: B)対応資料: Day 4
整理=必要な情報を残し、不要な情報を捨てる。分類=情報をカテゴリ分けする。部屋の片付けで言えば、捨てる作業が整理、棚に仕分ける作業が分類。
問8(解答: B)対応資料: Day 4
クローズド・カードソーティングは、あらかじめ用意したカテゴリにカードを振り分ける方式。オープン・カードソーティングはカテゴリを決めずに分けながらカテゴリ自体を発見する方式。
問9(記述式・解答例)対応資料: Day 4
「情報モデルとは、情報を処理する単位でまとめたもの」。具体例:「会員情報」「予約情報」など(自チームの情報モデルでも可)。
採点基準: 「処理する単位」という趣旨と、具体例が1つ書けていれば正解。
問10(解答: B)対応資料: Day 5
外部設計の目的は、ユーザ・お客様とチームの共通認識をつくること。システムの外側とのやり取りに必要な情報を設計・定義する。内部ロジックの詳細(A)は内部設計の役割。
問11(解答: D)対応資料: Day 5-6
外部設計書は「画面一覧・機能一覧・画面遷移図・画面仕様書」。テーブル定義書は内部設計書に含まれる。
問12(記述式・解答例)対応資料: Day 5
CRUD = Create(作成)・Read(参照)・Update(更新)・Delete(削除)。
後半の説明例: 「情報モデルがどのように状態遷移(作成・参照・更新・削除)するかを洗い出すと、情報を状態遷移させるものが機能であり画面になるため、必要な機能と画面を漏れなく導ける」。
採点基準: 4操作が正しく挙げられ、「状態遷移させるのが機能・画面になる」という趣旨が書けていれば正解。
問13(解答: B)対応資料: Day 7
DBMSのメリットは「アクセスの標準化」と「クエリによる高速化」。
問14(解答: B)対応資料: Day 8
CRUD図は機能とテーブルの対応を見える化する。「どの機能からも作られない(Cがない)テーブル」「どの機能も使わないテーブル」といった設計漏れの発見に使える。
問15(記述式・解答例)対応資料: Day 7
- 第一正規化: 繰り返し項目を排除し、1行1件の形にする
- 第二正規化: 主キーの一部にだけ従属する項目(部分関数従属)を別テーブルに分ける
- 第三正規化: 主キー以外の項目に従属する項目(推移的関数従属)を別テーブルに分ける
採点基準: 各段階の趣旨(繰り返し排除/部分従属の分離/推移的従属の分離)が自分の言葉で書けていれば正解。用語の厳密さより手順の理解を重視。
問16(解答: B)対応資料: Day 9
かんばんは「Todo」「Doing」「Done」の3状態でタスクを管理する。Dは振り返りのKPT。
問17(記述式・解答例)対応資料: Day 9
WBSは「プロジェクトに必要な作業を階層的に分解して洗い出す手法(Work Breakdown Structure)」。
「資料を準備する」が不適切な理由: 終了条件が曖昧で、完了したかどうか判断できないから。
書き直し例: 「発表資料10ページが完成し、リーダのレビューを通っている」。
採点基準: 分解して洗い出す趣旨+終了条件は完了が判定できる状態で書く、の2点。
問18(解答: B)対応資料: Day 10
プロトタイプの目的は、早く・安く認識合わせと検証を行うこと。「完璧な設計書より動く紙芝居」。作り込まずに検証することに価値がある。
問19(記述式・解答例)対応資料: Day 11-12
「勝手にどちらかを変えず、まずチームに報告して調整し、合意の上で設計書を修正して実装と一致させる」。
採点基準: 「チームに報告・相談する」「設計書を更新してずれを解消する」の2点が含まれていれば正解。
問20(解答: B)対応資料: Day 18
ホールパート法は「全体(Whole)→部分(Part)→全体(Whole)」の構成。最初に全体像を示すことで聴衆が迷子にならない。本研修の各セッション自体もこの構成だった。
問21(記述式・解答例)対応資料: Day 19
- 高橋メソッド: 短い単語や文章を大きな文字で表示するスライド手法
- もんたメソッド: 肝心な部分を隠しておき、説明する直前に表示する手法
採点基準: それぞれ「大きな文字で短く」「隠して直前に見せる」の趣旨が書けていれば正解。
自己採点のまとめ方
- 正解数を数える(21問中)
- 不正解と「自信がなかった正解」の問題番号をリストにする
- 問題番号を分野(No.1〜No.8)ごとに整理する
このリストを持って、次のセッション「不正解項目の復習と総評」に進みましょう。