朝会〜実装最終日の計画
概要
- 日程: Day 17 / セッション 1
- 時間: [9:30-9:40]
- 形式: 演習
- ゴール: 実装完了の判断基準(何ができていればDoneか)をチームで合意できる
- 学習形式: グループワーク
- 本日のテーマ: 新機能の追加を凍結し、仕上げと安定化に集中する実装最終日
進め方(10分)
いよいよ実装最終日です。今日の朝会は、いつもと違う宣言から始めます。
「今日から新機能の追加は原則禁止」
ソフトウェア開発の世界では、これを「フィーチャーフリーズ(機能凍結)」と呼びます。残りの時間はすべて、いまある機能を確実に動く状態に仕上げることに使います。
| 時間 | 内容 |
|---|---|
| 4分 | 「実装完了」の判断基準(Doneの定義)をチームで合意 |
| 3分 | 1人1分で本日の予定を共有 |
| 3分 | 昨日決めた優先順位の最終確認と、通し確認の時間の予約 |
「Doneの定義」の決め方
「何ができていれば実装完了か」を、観測できる文で合意します。例を挙げます。
- 画面遷移図の最初から最後まで、エラーなく通しで操作できる
- デモ導線上の不具合がゼロである
- デモ用のデータが投入されている
- 作った本人以外が操作しても詰まらない
逆に、次のような基準は該当しません。「だいたい動く」「みんなが満足する」——観測できないため、完了かどうか判定できないからです。
AIへの相談例です。
- 「私たちの製品のDoneの定義の案を貼る。曖昧で判定できない表現がないかチェックして」
- 「残り2時間30分で不具合修正と通し確認を両立する時間割を提案して」
ここがポイント
- 「新機能を足したい」誘惑は必ず来る。提案自体は禁止しないが、合意のハードルは最大に。原則は「明日からの発表準備で語る」
- 通し確認の時間(最低30分)を先に予約する。修正作業は予約地を侵食しがち
まとめ
Doneの定義は合意できましたか。終会でこの基準と突き合わせて「実装完了」を宣言します。9:40から最後のスプリントです。
🔄 振り返りチェック
以下の問いに答えられるか確認してみましょう:
- チームで合意した「Doneの定義」を諳んじて言えるか
- なぜ最終日に新機能を追加してはいけないのか、デグレードという言葉を使って説明できるか
答えに自信がない場合は、スプリント開始前にチームで読み合わせましょう。
学習ガイド
このセクションは、受講者が理解を深めることをサポートする参考情報です。
想定される質問と回答例
| 質問 | ヒント |
|---|---|
| どうしても入れたい機能が残っている | 「それがないとデモが成立しないか」で判定する。成立するなら凍結対象。発表で「今後の拡張」として語る方が安全に価値を伝えられる |
| Doneの定義が厳しすぎて達成できなそう | 基準を下げるのではなく範囲を絞る。「全画面」を「デモ導線上の画面」に絞るのは健全な調整 |
つまずきやすいポイント
| つまずきポイント | ヒント |
|---|---|
| 「ついでの改善」で新機能が紛れ込む | 文言修正・表示調整はOK、新しい画面・項目・処理の追加はNG、と線引きを朝会で明文化する |
| Doneの定義を決めずに作業を始める | 基準がないと終会で「完了宣言」ができない。最初の4分を必ずこれに使う |