成果発表会〜チームプレゼンと質疑応答
概要
- 日程: Day 21 / セッション 2
- 時間: 09:50-11:00(70分)
- 形式: 演習(プレゼンテーション)
- ゴール:
- 行動: チームで製品の紹介プレゼンを行い、質疑応答に準備した回答で対応する
- 条件: 制限時間内に、ホールパート法を意識して
- 基準: 制限時間内に収まり、伝えたいこと(誰の・何が・どう変わる)が聴衆に伝わる
- 学習形式: プレゼンテーション(話す&行う)
導入(5分)
22日間の集大成です。
最初のDay1の朝、皆さんは「これから何が始まるのか」全くわかっていませんでした。今、皆さんは自分たちで企画し、設計し、実装した製品を持ってここに立っています。これは決して当たり前のことではありません。
このセッションでは、その製品の価値を伝えることに全力を注ぎます。よく覚えておいてください。作っただけでは伝わらない。伝えて初めて、製品は世の中に存在することになります。
ホールパート法を思い出してください。「全体→部分→全体」。最初に「誰の・何が・どう変わる」を1文で言い、本編で詳細を見せ、最後にもう一度「誰の・何が・どう変わる」で締めます。
本編(10分)
1. ホールパート法の最終おさらい
伝えたいこと"] --> B["パート#quot;部分#quot;
詳細・デモ"] B --> C["ホール#quot;全体#quot;
伝えたいこと再掲"]
- ホール(最初): キャッチフレーズと「誰の・何が・どう変わる」
- パート: ペルソナ→課題→解決アプローチ→デモ
- ホール(最後): もう一度伝えたいこと、今後の展望
聴衆は最後の一言を最も覚えています。最後の20秒に最大の力を込めましょう。
2. デモを「価値の証拠」として見せる
デモは「機能の紹介」ではありません。「ペルソナの課題が解決される瞬間」を見せる時間です。
[NG例] 機能の紹介
「ログイン画面はこちらです。」
「次が検索画面です。フィルターが3つあります。」
「予約画面では時間を選びます。」
[OK例] 価値の証拠
「ペルソナの田中さんが、移動中の3分でランチを予約します。」
「ID入力1回、検索1回、予約1タップ。ここが私たちの価値です。」
「これまで5分かかっていた予約が、20秒で終わります。」
ここがポイント
デモの解説は「ペルソナの一人称」で語ります。「○○機能を使うと」ではなく、「田中さんが○○を解決するとき」と言います。
コラム
スティーブ・ジョブズはiPhone初代発表で、「3つの製品を発表します」と切り出しました。「ワイドスクリーンiPod、革命的な電話、そしてインターネット通信機」。
聴衆が「3つだ」と思った瞬間に「これは1つの製品です。iPhoneです」と種明かし。
彼が最初に言ったのは機能名ではなく「価値の塊」です。皆さんも「機能の羅列」ではなく「価値の宣言」から始めてください。
3. 質疑応答の作法
質疑応答は「贈り物」です。質問してくれる人は、皆さんの発表に興味を持ってくれた人。批判ではなく関心です。
質疑の3ステップ:
| ステップ | やること |
|---|---|
| 1. 受け止める | 「ご質問ありがとうございます」で間をつくる |
| 2. 確認する | 「○○というご質問でよろしいですか」で誤解を防ぐ |
| 3. 答える | 結論→理由→(必要なら)具体例 の順 |
わからない質問への答え方:
- 「現時点ではそこまで検討できていません。○○の観点で今後深めたいです」
- 知ったかぶり厳禁。誠実な「わかりません」は信頼を増やします
💬 AIに聞いてみよう
このセッションは発表本番のためAIとの対話は最小限。事前準備として:
- 「デモの解説をペルソナ一人称で書き換える例を3つ作って」
- 「想定外の鋭い質問への定型応答パターンを3つ教えて」
実習・演習
演習: 成果発表会本番(55分)
時間配分(4チーム想定・1チーム約12分の例):
| 時間 | 内容 |
|---|---|
| 09:55-10:00 | 開会・進行説明 |
| 10:00-10:12 | 第1チーム 発表+質疑 |
| 10:12-10:24 | 第2チーム 発表+質疑 |
| 10:24-10:36 | 第3チーム 発表+質疑 |
| 10:36-10:48 | 第4チーム 発表+質疑 |
| 10:48-11:00 | 進行余裕・移行 |
発表者の動き:
- 始まりの挨拶と「伝えたいこと」を必ず最初に
- スライドではなく聴衆を見る(特に通路側の人)
- マイクは口から拳1つ分離す
- デモが詰まったら2秒でPlan Bに切替
聴衆チームの動き:
- 発表中はメモを取る
- 「いいな」と思った演出を1つ記録
- 質疑で必ず1問は質問(自チームの番が終わったあとも)
まとめ(5分)
このセッションでは、皆さんが作ったものを世に出した瞬間を体験しました。
| 体験したこと | 一言要約 |
|---|---|
| ホールパート法 | 全体→部分→全体、最後の20秒が最重要 |
| デモの語り方 | ペルソナの一人称で「価値の証拠」を見せる |
| 質疑応答 | 受け止める→確認→結論→理由の順 |
少し休憩を取って、午後はライトニングトーク。次は個人発表です。今度はチームの陰に隠れず、あなた自身の22日間を語ります。
🔄 振り返りチェック
- ホールパート法の3つの要素を言えますか?
- デモを語る時の「主語」は何ですか?
- 質疑応答の3ステップは何ですか?
- 「わからない質問」が来たらどう答えますか?
補足資料
- 参考動画
- iPhone初代発表(2007年・スティーブ・ジョブズ)
- 発展課題
- 他チーム発表の中で「最も価値が伝わった瞬間」を1つメモする
- 自チームの発表録画を見返して、改善点を3つメモする
学習ガイド
想定される質問と回答例
| 質問 | ヒント |
|---|---|
| 想定外の質問が来た | 受け止める→確認→「現時点では検討中です」と誠実に答える |
| デモが完全に止まった | 2秒で諦めてPlan Bへ。「動画でご覧ください」と落ち着いて宣言 |
| 時間が足りそうにない | 「削る」順番を思い出す。中盤の細部から削る |
| 緊張で頭が真っ白になった | 深呼吸1回。スライドに書いてある最初の単語を音読する |
つまずきやすいポイント
| つまずきポイント | ヒント |
|---|---|
| スライドを読み上げてしまう | スライドは「見せるもの」。話すのは自分の言葉 |
| 機能の説明ばかりになる | 「ペルソナが何を得るか」で語り直す。価値の証拠を見せる |
| 質疑で完璧に答えようとして長くなる | 結論先・短く・具体例は1つで十分 |
| 他チームの発表時に上の空 | 自分たちの発表は終わっていない。次は自分の質問・拍手・学習の時間 |