朝会〜本日の作業計画
概要
- 日程: Day 12 / セッション 1
- 時間: [9:30-9:40]
- 形式: 演習
- ゴール: かんばんを見ながら、本日の各自の作業予定を1人1分以内で共有できる
- 学習形式: グループワーク
導入(2分)
おはようございます。実装2日目の朝です。
朝会のテーマは「全員が今日の地図を頭に入れて出発する」です。10分しかないので、議論はしません。共有だけに集中します。
最初に1つ確認します。昨日の終会で誰かが言った「困っていること」、解決の見通しは立っていますか。立っていないなら、この朝会の中で「いつ・誰と・どう動くか」だけ決めます。
本編(6分)
1. 朝会の進行〜10分のタイムテーブル
10分は短いです。型通りに進めることで、毎日同じ品質を確保します。
1分"] --> B["2. 前日困りごとフォロー
2分"] B --> C["3. 一人ずつ予定共有
40秒 x 人数"] C --> D["4. 全体への連絡
1分"] D --> E["5. 解散
30秒"]
朝会は立ったまま実施します。座らないのは、座ると会議が長引くからです。足が疲れてきたら時間オーバーのサイン、というルールです。
コード例・実例
1人40秒〜1分の予定共有テンプレート。
昨日: 会員一覧画面 表示 → Done。
今日: 会員登録画面 入力チェック → お昼までにDone目標。
困りごと: なし。(あれば「○○の方針が立たない、午前に相談したい」)
「今日は頑張ります」「昨日の続き」は使いません。かんばんのタスク名を必ず添えます。タスク名が無いなら、まだタスクに分解されていない証拠です。
ここがポイント
- 立って行う(座らない)
- 議論はしない(朝会後に少人数で)
- 「タスク名+完了見込み時間」で具体的に話す
コラム
スタンドアップミーティングの研究では、座って行う会議より平均34%短く、意思決定の質はほぼ同じ、という結果があります(Allen et al. 1999)。「足が立っている時間」というシンプルな制約が、人間に「無駄話をやめよう」と思わせるのです。技術ではなく身体の使い方で生産性が変わる、面白い事例です。
2. 前日の「困りごと」フォロー〜冒頭で必ず触れる
昨日の終会で出た「困っていること」を放置すると、同じ困りごとが翌日も続きます。朝会の冒頭で必ず触れます。
コード例・実例
フォロー例。
司会: 昨日Bさんが「メール重複チェックのSQLが分からない」と言っていました。
Bさん: AIに相談して方針が立ちました。今日午前に着手します。
司会: 解決ですね。リストから消します。次。
解決の見込みが立たないなら、朝会後10分の打ち合わせをその場で約束します。「あとで」と言わないのがコツです。
ここがポイント
- 昨日の困りごとを置き去りにしない
- 解決の予定を「今日中・誰と・どう」で具体化
- 全員の前で約束することで実行率が上がる
コラム
「あとで」「そのうち」「時間があれば」は、ソフトウェア開発の3大埋もれワードと言われます。3つともタスクが消える呪文です。朝会では絶対に使わない、と決めておくとチームの動きが変わります。
💬 AIに聞いてみよう
朝会の質を上げるためにAIに聞けること。
- 「朝会で1分で話す内容のテンプレを作って」
- 「朝会で議論が始まりがち。打ち切るうまいフレーズは?」
- 「立ち会議のメリットを科学的に説明して」
実習・演習(1分)
課題
司会1名・書記1名を決めて、朝会を実施してください(実時間で10分以内)。
- 司会が開始宣言
- 前日困りごとのフォロー
- 1人ずつ今日の予定を共有
- 全体連絡(あれば)
- 解散
成果物
- 今日のタスク分担が反映されたかんばん
- 解消済み・継続中の困りごとリスト
まとめ(1分)
今回学んだことを一言でまとめると「朝会は立って・短く・具体的に」です。
- 10分厳守、立って実施
- 前日の困りごとフォローを冒頭に
- 今日の予定は「タスク名+完了見込み時間」で
次は実装スプリント2。設計書との突き合わせがテーマです。
🔄 振り返りチェック
- 朝会の5つのステップは?
- 「今日も頑張ります」がダメな理由は?
- 困りごとが解決していないとき、朝会で決めることは?
補足資料
- 参考リンク: 自チームのかんばん、前日終会のメモ
- 発展課題: 朝会の進行台本を1ページにまとめ、司会担当者全員で共有
学習ガイド
このセクションは、受講者が理解を深めることをサポートする参考情報です。
想定される質問と回答例
| 質問 | ヒント |
|---|---|
| 朝会で議論したくなる話題が出たら? | その場では決めない。「朝会後にAさん・Bさんで10分」と司会が宣言して別途設定 |
| 体調不良などで参加できない人がいる場合は? | 文字で朝会前にかんばんに書き込む。当日の伝言を司会が代読 |
| タスク名が決まっていないと言われたら? | その人のタスクを分解するミーティングを朝会後すぐ設定 |
| 全体連絡が多くて時間が足りない | 連絡事項は事前にチャットで流し、朝会では「確認しましたか?」だけにする |
つまずきやすいポイント
| つまずきポイント | ヒント |
|---|---|
| 司会が時間管理できず10分を超える | タイマーを画面に表示。1人40秒で切る練習を初日に行う |
| 「特に困っていません」が常套句になる | 予兆共有を促す質問「今日詰まりそうな点は?」を司会が決まり文句で投げる |
| 前日の困りごとを誰も覚えていない | 終会で書いたメモをそのまま朝会冒頭に投影する |
| 朝会で深い議論が始まる | 司会が「それは朝会後に。次の人どうぞ」で打ち切る。打ち切りは悪ではない |