心をみがく(1):やさしい「わたし」の心へ
概要
- 日程: Day 5 / セッション 1
- 時間: [9:00-9:30]
- 形式: 座学
- ゴール: 「わたし」の心が強すぎることの弊害を理解し、やさしい心に変える方法を説明できる
- 学習形式: 対話型解説
導入(5分)
みなさん、おはようございます!
ついに最終日、Day 5 が始まりました。これまでの4日間で、私たちは心の8人の仲間たちの働き、心のタネの秘密、そしてものの見方の3つのパターンについて学んできたね。たくさんの新しい発見があったのではないでしょうか。
今日は、これまでの学びを活かして、どうすれば自分の心を、もっとやさしく、もっと穏やかにできるのかを探っていこうと思います。まずは、昨日まで学んだ「わたし」の心(末那識)が持っているクセと、どう向き合えばいいのか、というお話から始めてみよう!
本編(20分)
1. 「わたし」の心が強すぎると
末那識は私たちに「わたし」という感覚を与え、自分を大切にするという良い面がある一方で、「わたしが大好き(我愛)」「わたしが一番えらい(我慢)」といったクセも持っていることを学んだね。
もし、この「わたし」の心が強すぎると、どうなってしまうだろう?
- ケンカが増える: 「私のおもちゃ!」「私の方が正しい!」と、自分のことばかり主張してしまうと、周りの友達とケンカが増えてしまうよね。
- さみしくなる: 自分のことばかり考えていると、周りの人が離れていってしまうこともある。すると、一人ぼっちになって、さみしい気持ちになってしまう。
- 幸せになれない: たとえ一番になれても、「もっともっと」と求め続けてしまうと、いつまでたっても心は満足できず、本当に幸せだと感じることが難しくなってしまうんだ。
ここがポイント
末那識が過剰に働くと、自己中心的な思考や行動に繋がり、人間関係の悪化や精神的な不満を引き起こす可能性があること。
コラム
「ナルシスト」という言葉を聞いたことがあるかな?これは、自分自身を過度に愛し、うぬぼれる人のことを指します。ギリシャ神話に登場する「ナルキッソス」という美少年が、水面に映る自分の姿に恋をして、そのまま水に落ちて死んでしまったというお話から生まれた言葉なんだ。唯識の「我愛」が強すぎる状態と、少し似ているかもしれないね。
2. 「わたし」の心をやさしくするには
では、どうすればこの「わたし」の心を、もっとやさしい心に変えていけるだろう?唯識の教えは、そのためのヒントを教えてくれます。
- 「みんな同じ」と気づく: 私たち一人一人は違うように見えるけれど、心の深いところでは、みんな同じ気持ちを持っています。みんな幸せになりたいし、みんな悲しいのは嫌だ、という気持ちは共通しているよね。
- みんな幸せになりたい: みんなが笑顔でいられるのが一番嬉しい。自分だけが幸せになるのではなく、周りのみんなも幸せになってほしい、と願う心。
- みんなかなしいのはイヤ: 誰かが悲しんでいるのを見たら、自分も悲しくなる。だから、誰も悲しんでほしくない、と願う心。
この「みんな同じ」ということに気づくことが、「わたし」の心をやさしくする最初のステップなんだ。
コード例・実例
もし、あなたが転んでしまって膝をすりむいた時、どんな気持ちになる?痛いし、悲しいよね。じゃあ、もし友達が同じように転んで膝をすりむいた時、あなたはどんな気持ちになるかな?きっと、「痛そうだな」「大丈夫かな?」と、同じように心配する気持ちが湧いてくるはずだね。これが「みんな同じ」という気持ちなんだ。
ここがポイント
自己と他者の本質的な共通性(苦しみを避け、幸せを求める心)に気づくことが、自己中心的な考えから離れ、他者への共感を育むための基礎となること。
3. やさしさは伝染する
「わたし」の心をやさしくするための、もう一つの大切な方法があります。それは、相手の気持ちになって考えてみること。
- 自分と他の人を入れかえてみる:
- もし自分が、あの時怒っていた友達の立場だったら?
- もし自分が、あの時泣いていた兄弟の立場だったら?
- 相手の気持ちを想像する練習をしてみましょう。
- やさしさは伝染する: 誰かに優しくされると、心があたたかくなって嬉しいよね。すると、その嬉しさから、今度は自分も誰かに優しくしたくなる。そうやって、やさしさの輪がどんどん広がっていくんだ。
ここがポイント
他者の視点に立つこと(共感)が、自己中心的な思考を和らげ、積極的に他者に優しく行動するための重要な手段となること。
💬 AIに聞いてみよう
ここまでの内容で疑問があれば、AIに質問してみましょう。たとえば:
- 「『わたし』の心を完全に消すことはできるの?」
- 「どうして、やさしさは伝染するの?」
- 「もし相手が意地悪な人だったら、それでもやさしくするべき?」
まとめ(5分)
今日は、「わたし」の心が強すぎると、ケンカが増えたり、さみしくなったり、幸せを感じにくくなったりする弊害があること、そしてその「わたし」の心をやさしくするためには、「みんな同じ」ということに気づき、相手の気持ちになって考えることが大切だということを学びました。
やさしい気持ちは、まるで太陽の光のように、自分だけでなく周りのみんなも明るく照らしてくれる魔法のような力を持っているんだね。
🔄 振り返りチェック
以下の問いに答えられるか確認してみましょう:
- 「わたし」の心が強すぎると、どんな困ったことが起こりやすいですか?
- あなたが、自分の「わたし」の心をやさしくするために、今日からできることを一つ挙げられますか?
答えに自信がない場合は、該当部分を読み返すか、AIに質問してみてください。
補足資料
- 参考リンク: なし
- 発展課題: なし
学習ガイド
想定される質問と回答例
| 質問 | ヒント |
|---|---|
| 「みんな同じ」というけれど、みんな違う個性を持っているよね? | その通り!外見や個性はみんな違います。ここでいう「みんな同じ」というのは、心の奥底で幸せを願い、苦しみを避けたいという、基本的な心の性質のことです。 |
| 相手の気持ちを想像するのが難しい時があります。 | まずは、「もし自分が相手の立場だったら、どう感じるだろう?」と自問自答してみましょう。想像が難しければ、AIに「こんな時、相手はどんな気持ちになることが多い?」と聞いてみるのも良いでしょう。 |
つまずきやすいポイント
| つまずきポイント | ヒント |
|---|---|
| 自分を犠牲にして、みんなに優しくしなければ、と思ってしまう。 | 「わたし」の心をやさしくすることは、自分を大切にしないことではありません。自分も大切にしながら、周りの人にも目を向ける、というバランスが大切です。 |
| 相手の気持ちを想像しても、なかなか理解できない。 | 完璧に理解できなくても大丈夫です。相手の気持ちに寄り添おうとする「努力」そのものが、あなたの心を優しくするタネになります。 |