📖 テーマ設定
🔊 音声設定
1.2
1.0
1.0
▶️ 再生コントロール

末那識の特徴を深掘り:恒審思量とは何か

概要

  • 日程: Day 3 / セッション 02
  • 時間: [9:30-10:30]
  • 形式: 実習
  • ゴール: 末那識の「恒審思量」の特性を具体例を交えて説明できるようになる。
  • 学習形式: AIディスカッション (AIサポートあり)

導入(5分)

前セッションでは、第七識「末那識」が自我意識の根源であり、「私」への執着を生む深層意識であることを学びました。そして、その特徴の一つとして「恒審思量(ごうじんしりょう)」という言葉に触れましたね。これは「恒に(常に)・審かに(細かく、深く)・思量する」という末那識の働きを指すものでした。

今回のセッションでは、この「恒審思量」の特性を、AIとのディスカッションを通じて具体例を交えながら深掘りしていきます。私たちは普段、第六意識の思考が止まると「何も考えていない」と感じますが、末那識はそうではありません。第六意識が活動を停止している間も、どのように私たちの「私」への執着が働き続けているのかを探っていきましょう。このセッションが終わる頃には、恒審思量が私たちの意識活動にいかに深く影響しているかを説明できるようになっているはずです。

本編(10分)

1. 「恒審思量」の意味と日常への影響

「恒審思量」とは、末那識の最も重要な特徴の一つであり、その名の通り、**「常に」「細かく深く」「考え計り続ける」**心の働きを指します。

  • 恒に(常に): 末那識は、第六意識のように途切れることがありません。寝ている間も、意識がない状態(失神など)でも、阿頼耶識を「私」と執着し、働き続けています。
    • : 深い眠りから覚めたとき、昨日の自分との連続性を感じるのは、末那識が阿頼耶識への執着を保ち続けていたため、と唯識は考えます。
  • 審かに(細かく、深く): 表層的な思考とは異なり、非常に微細かつ深層で働き、対象を詳細に「計量」しています。ここでいう「計量」とは、善悪や損得、好き嫌いといった価値判断を、常に「私」という視点から行うことです。
    • : 人の行動を見たとき、第六意識では「ああ、あの人は〜をしたな」と客観的に理解できますが、末那識は深層で「私にとってあの行動は有利か不利か」「私を尊重しているか軽んじているか」といった評価を無意識のうちに行っています。
  • 思量(思考・計量): 対象を「私」と結びつけて認識し、そこから生じる様々な「私にとっての価値」を計り続けます。

ここがポイント

恒審思量は、私たちの意識が途切れても「私」という感覚が継続する理由を説明すると同時に、私たちのあらゆる思考や行動が、いかに「私」という枠組みから離れられないかを示す重要な概念です。この働きが、自己中心的な思考や判断の根源となります。

コラム

禅の修行や座禅では、思考を止め、心を無にする「只管打坐(しかんたざ)」という実践が行われます。しかし、実際に座ってみると、様々な思考や感情が次々と湧き上がってくることに気づきます。これは第六意識の働きですが、さらにその深層では「まだ集中できない私」「雑念ばかりの私」といった「私」への執着(末那識の恒審思量)が働いていることに気づくかもしれません。唯識は、この深層の働きに気づき、それを転換することを目指します。つまり、末那識の恒審思量は、禅の修行においても乗り越えるべき重要な課題なのです。

実習・演習(40分)

課題

AIとの対話を通じて、末那識の「恒審思量」の特性と、それが私たちの日常生活や特定の状況でどのように現れているかを具体的に考察してください。

ステップ1: 日常体験における「恒審思量」の探索

  • AIに「私の『恒審思量』は、どんな時に現れているだろうか?」と質問してください。
  • 以下の状況を例に、AIとディスカッションしながら、末那識の恒審思量がどのように働いているかを深掘りしてください。
    • 眠りから覚めた直後: 「なぜ、目覚めたときに『私は私だ』と自然に思えるのだろう?」
    • 他人との比較: 「SNSで他人の投稿を見たとき、良い気分になったり、逆に落ち込んだりするのは、末那識の恒審思量と関係があるだろうか?」
    • 損得勘定: 「何かを選択するとき、無意識のうちに『私にとってのメリット・デメリット』を考えてしまうのは、なぜだろう?」

ステップ2: 恒審思量が「休みなく働き続ける」ことの考察

  • AIに「私が第六意識で何も考えていないと感じる時でも、末那識は働き続けているというが、それはどういうことだろう?具体的な例で説明してほしい」と質問してください。
  • 例えば、ボーッとしている時や、考え事をしていないと感じる瞬間でも、「私」という感覚が完全に消えることはない理由をAIと考察してください。

ステップ3: 「私」という感覚の根源としての恒審思量

  • AIに「この『恒審思量』がなければ、『私』という感覚はどのように変化するだろうか?」と質問し、その可能性についてディスカッションしてください。

成果物

「恒審思量」が私たちの意識活動や「私」という感覚に与える影響についての考察レポート

ヒント

  • 難しく考えず、素直に自分の体験や疑問をAIにぶつけてみましょう。
  • AIの返答に対して、「それはつまりどういうこと?」「私の場合はどうか?」と具体的に問い返すことで、より深い理解に繋がります。

まとめ(5分)

このセッションでは、AIとのディスカッションを通じて、末那識の「恒審思量」という特性を具体的に深掘りしました。私たちの意識が途切れても「私」という感覚が継続する理由、そしてあらゆる思考や行動が「私」という枠組みから離れられない根源が、この恒審思量にあることを考察できたことと思います。

今回学んだことを一言でまとめると**「恒審思量は『私』という感覚を無意識に維持する」**です。

次回は、この末那識に伴う具体的な煩悩、「我癡」「我見」「我慢」「我愛」という「四煩悩」について学びます。末那識がいかにして私たちの自己執着を生み出し、苦しみの原因となるのかを、より深く理解する土台になるので、しっかり復習しておきましょう。

🔄 振り返りチェック

以下の問いに答えられるか確認してみましょう:

  • 末那識の「恒審思量」の「恒に」「審かに」「思量」それぞれの意味を具体例を交えて説明できますか?
  • 私たちの意識が途切れても「私」という感覚が継続する理由を、恒審思量の働きとして説明できますか?
  • 日常生活で、恒審思量がどのように働いている具体的な場面を挙げられますか?

答えに自信がない場合は、該当部分を読み返すか、AIに質問してみてください。

読み上げを開始します...