宇多田ヒカル「花束を君に」
宇多田ヒカル「花束を君に」
自殺した母への歌詞。
母への思い、何かしら歪んだ母への思いを歌詞にして曲にする。
母に対する愛が感じられる。
愛と同時に、愛をここまで形にするのかという、、、一種の冷徹さに似た、 なんとういうのだろう、生きるための動作をルーティンにするような、 そういう論理性を感じる。
曲中に入る変音。 心の形を描き出す変音。
人の闇と言うのか、ドロドロとした部分を描き出すことはアーティストの仕事だろう。 アーティストに許される領域と言っても良い。
それを、こんなにも、分かるように、表現している。
表現としては素晴らしい。
でも、当人はそれで満足なのだろうか。いや、幸せなのだろうか。
そう思わせることも含めると、やはり、表現として素晴らしい。
でも、当人はそれで本当に腑に落ちただろうか。
こんな疑問形で終わらせたくないな。
「愛しい人、愛しい人」
こんな問いで終わる物語であってほしくない。 いや、そうあってはならない。
だから、これを愛の物語であると、美しき愛の物語であると、私はそう信じたい。